陸上部夏合宿’10〜Vol.1 原点回帰、実りの秋へ〜

[陸上競技部]夏合宿レポートin志賀高原
 8月17日〜9月4日の日程で、長野県(野尻湖志賀高原野尻湖)で夏合宿を行っている陸上部。今回は2次合宿にあたる志賀高原での練習を1日半取材した。


厳しい練習をこなすAチームの選手ら=志賀高原で(鴫原真美撮影)


しのぎを削るBチームの選手ら(上田将大撮影)


<スケジュール>

【25日】
5:50 朝練習

7:45 朝食

10:30 午前練習(120分走)

13:00 昼食

15:00 自主練習

18:30 夕食

【28日】
5:50 朝練習

7:30 朝食

10:30 午前練習(30キロ走)

13:45 昼食

15:30 自主練習

18:30 夕飯


 早朝5時半、朝練習から1日が始まる。メニューは30分のランニング。標高が高く冷え込むなか決められたコースを各自で走り、体を温める。練習後には同級生同士でペアになって筋トレに励んだり、念入りにストレッチをしていた。
 志賀高原に合宿地を移して3日目。この日の午前中は軽めの練習内容で、120分のジョグを行う。坂や砂利道など、普段走り慣れない起伏の激しい山道を走りこんでいた。
昼食をはさみ、午後からは各自のコンディションに合わせての自主練習。合宿中の同部屋の選手同士で和気あいあいと走ったり、終始リラックスした雰囲気が漂っていた。


 翌日の午前練習は、ポイント練習。A〜Cの3チームに分かれ、集団で30kmを走る。大八木弘明監督の乗る車はAチームを、高橋正仁コーチの乗る車はBチームを追い掛け、スピーカーから激を飛ばしながら指導。
 今合宿では、各選手のコンディションだけではなく、距離やスピード、暑さなどへの適性も考慮し、練習毎に流動的にチームを編成し直しているそうだ。春先に活躍した撹上らも、この日の練習ではBチームで走り込みをしていた。
 今夏、大八木監督からも成長を認められているのが3年の高瀬。Aチームでは粘り強い走りを見せるなど、春先からの好調を維持しているようだ。同じくAチームの飯田は、後ろを振り向き後続のチームメイトを気遣い、練習を引っ張っていた。
 終盤に差し掛かりペースが落ちる選手が出てくると、チームの軸である2年生らを中心に後ろから肩を叩くなどして選手同士で鼓舞している場面も見られた。

 この合宿中、一番重点を置くことに「練習をきちんとこなして、体をつくる」ことを挙げた大八木監督。再び原点に立ち戻り、3大駅伝に向けチーム向上を目指している。


大八木弘明監督
「ここまでの合宿では、2年生が本当にしっかりやれているし、3年生は井上と高瀬がよくやっている。飯田はまだ調整中だが、よくなってきているしチームを引っ張ってくれている。井上も駅伝主将として積極的にまとめてくれているので安心して見ていられる。(不安要素は)強いて言えば、1年生はまだ不安。夏合宿はとにかくスタミナをつけてほしい。練習をきちんとこなして、体をつくることを大切にしたい。(重点を置いているのは)体づくりをすること。ここは起伏が激しいし、下りは負担がかかるからあまり無理をさせず、上りの方を重点的に練習ではこなしている。(チームは)2年生が中心のチーム作り。上級生たちもそういう風に言われたくないと刺激されて上級生が練習をやっている。 (駅伝シーズンに向け)2年生主体の組み方で、そこに1年生がどれだけ上がってくるかによる。今の段階ではまだまだ足りていない。合宿で走り込んで体をつくることが必要。昨年は箱根の予選会があったのでちょっと特殊な1年になった。今年も3番以内を目標にやっていく。それで、層が厚くなればまたいいところを狙えると思う」

◆飯田明徳主将(経4)
「(主将として夏合宿に臨むにあたり、)夏合宿前にちょっと故障してしまって、自分の中に何か足りないものがあったのかと反省している。夏合宿には間に合ったので、夏合宿もしっかりキャプテンらしくチームを引っ張っていけるようにやりたいなと思って臨んでいる。(けがは)もう大丈夫。(1、2年生が好調だが)合宿来る前からトラックでタイムを出しているし、去年から2年生は強かったので、ずっと下からの刺激を受けて練習をしている。 (駅伝シーズンに向け)去年の強い4年生たちがしっかり箱根を走ってくれて2位という結果で3大駅伝のシードを取ってくれたので、その思いはしっかりつなげていかなければいけないなという思いがあるので、今年は出雲から優勝を狙っていきたい。若いチームなので1、2年生が中心になっていくとは思うけど、とにかく『強い駒澤』を潰さないようにつなげていきたい。(主将としてのプレッシャーは)割と感じやすい方だが、その中でもしっかりやっていけなければ強くはなれないので、これを機に自分としても成長できたらなと思う」

井上翔太駅伝主将(G3)
「(調子は)今のところ順調に練習もこなしているので、いいと思う。疲れは溜まる一方だけど、トレーナーさんに来ていただいたりしてるので、何とかやっていける。(課題の体作りは)関カレ後はハーフマラソンも走ったし、それ以外にも夏合宿に向けて体作りを意識していた。多少なりとも準備はしてこの合宿に臨んだので、成長を感じているというか練習をしっかりこなすことができているので、間違ってなかったと思う。(チームは)故障者が数人いたが、みんなで声掛け合ったり、練習のなかで指摘しあったりできているので、いい方向には進んでるんじゃないかなとは思う。(駅伝シーズンに向け)駅伝主将を任されているのがいいプレッシャーになってるし、モチベーションを高める材料にもなっているので3大駅伝では上位を狙っていきたい。合宿も中盤なので、何が起こるかわからない。今は、そういう目標も大切だが、一つひとつのことをこなしていくことが大切」

◆高瀬泰一(商3)
「疲労が溜まっているけど、去年、一昨年とけがで合宿に参加できていないので、今年は距離走はAチームで、スピード練習はBチームでやっているので、とにかく練習についていくことが目標なんで必死。ケアをかなりやっている。去年、一昨年の故障で自分の身体が分かった。その経験を生かして疲労抜きのジョッグはかなり落としたりと、メリハリをつけている。(Aチームは)Bチームの練習とはレベルが違うので、追いつけるかどうかギリギリのところ。(下級生の成長を見て)1、2年生は強い。着いていくことに必死なんで目標になるし、かなり刺激になる。(秋に向けて)合宿後に出る試合で結果を出すことが目標。結果が出せれば、次が出てくるので、まずは目先の試合で。もちろん、3大駅伝にも出たい」

◆油布郁人(営1)
「(夏合宿の目標は)距離対応できるよう、この3週間でしっかりトラックレースの距離から箱根などの20kmを走れるようにスタミナをつけること。(高校生時に参加した時と比べ)高校の時は、気楽に、期間も短く集中してできた。でも、大学生としてやってみてそれまでの練習の疲労があったり、1年生として食事の準備や先輩たちの洗濯をやったりで大変なところがある。(課題の持久力は)今、改善するためにこういう起伏の激しいところで足を追い込んでやっているが、まだまだ強くなっている訳ではないから、そこを粘れるように距離走でも頑張っている。(周囲の期待によるプッレッシャーは)ある。高校のときに結果を出してしまった分これからも出し続けていかないといけないし、高校までで終わってしまう選手だとか最初だけで長い距離に対応できないと思われたくないので、大学生として20kmという距離でもいろんな選手と戦っていけるようにやっていきたい。(駅伝シーズンに向け)駅伝はチーム全員で戦っていくものだから、みんなで上がっていくためにはこんなところで離れてられないという気持ちも入れて練習して、活躍できるよう頑張りたい」

※また、今回は上野渉選手、撹上宏光選手、久我和弥選手、千葉健太選手の2年生4人による合同インタビューを行いました。後日特集で掲載致します。お楽しみに!

Copyright (C) 2003-2017 KOMADAI SPORTS NEWSPAPER, All Rights Reserved.

当サイト内の写真、記事等の著作権は駒大スポーツ編集部に帰属します。無断での転載・二次利用を固く禁じます。

KOMASPO is the member of the Kanto university sport newspaper league.