駆け抜けた箱根路〜もう一度勝利を目指して~ Vol.3

1月3日、箱根駅伝後に玉川キャンパスにて慰労会が行われた。
大八木弘明監督,藤田敦史コーチ,浅石祐史主将,引退する4年生のコメントを全文掲載致します。


再起を誓った大八木弘明監督(奥田葉月撮影)


1年間部を引っ張ってきた主将の浅石


ポーズを決めてくれた選手たち(石曾根和花撮影)


談笑する金尾と大塚


最後は全員で拳を掲げた(奥田葉月撮影)


大八木弘明監督
「(今回の箱根の総評は)思っていた通りのレースが出来なかった。往路優勝して、初出場の選手にプレッシャーなく走ってもらって、復路に流れを作りたかった。4区のブレーキで往路優勝できなくなり、選手もプレッシャーを感じてしまい、総合9位となってしまった。しかし、この経験を来年に繋げてほしいなと思う。今は、若い選手ばかりで経験者が少ない。経験を積ませたかった。(9位という順位をうけて)満足していない。悪くても、3番,4番に行く予定だった。悔しい。(今大会よかった選手は)片西。積極性があった。駅伝に、自信をつけることができたと思う。来年に向けての選手になったと思う。(復路が、初出場の選手ばかりだったが)その中でも片西が良かった。堀合も若干不安があったが、もう一度試したいと思う。上級生は、やはり大塚。きちんと区間賞も獲得してくれた。(今のチームに足りないものは)自主性。もっと、自分で作り上げてほしい。自己管理が足りない。(今後に向けて)立て直す。確実に3番以内を狙えるようにしていく」

藤田敦史コーチ
「(今回の箱根の総評は)難しい駅伝だった。駅伝に向かっていく過程でもそうだが、駅伝の怖さをものすごく知った。言葉がないというのが一番の感想。(9位という順位を受けて)この結果が、私たちの今の実力。真摯な気持ちでもう一度、一歩を踏み出さないと何も変わらない。指導者,選手含めもう一度原点に立ち返る必要がある。(選手たちには)うまくいかない部分も多かったが、ここで立ち止まるわけにはいかない。来年以降も続いていくので、この悔しさを忘れず下級生たちが1年後まで悔しさをもってやらなければいけないと思うし、われわれ指導者も原点に立ち返る必要があるのではないかという話はした。(区間配置については)駅伝には流れが必要なので、往路でエース格、復路で下級生を使ってしっかりと流れを作るという配置を監督がした。しかし、往路で波に乗れなかった流れがやはり復路に響いてしまった。(今大会よかった選手は)区間賞とった大塚や工藤、片西、堀合がよかった。工藤、片西、堀合は来年につながる走りをしてくれた。特に工藤は、調子が上がらない中で、箱根をむかえたが、正直あそこまで走ってくれるとは思わなかった。彼の走りを見て、ものすごく感じるものがあった。気迫を感じた。自分が、駒澤を何とかするんだというものを感じた。あれが、エースだと思う。また、大塚もあのような状況の中で、走れるのはさすが4年生だなと思った。片西、堀合もシード権がかかった中であの走りができたのは来年に繋がるし、彼らにとっても自信になったと思う。一方で、10区間あるなかで、4人も頑張った選手がいるにもかかわらず9位になったのは、それだけ取りこぼしをする選手も多かったということ。改めて駅伝というのは、ミスが多かったチームは下に行くのだなというのを思い知った。全体としてミスのないチームを作るのは難しい。(駒大がもう一度勝つためには)今回は、駒大特有の、野武士のようなたくましさを感じなかった。たくましさがなければ勝てない。その部分を磨くために、もう一度やっていかなければと感じた。(今後に向けて)もう一度チームを立て直す。そのために、原点に立ち返りたくましさを身につけるための練習をすることが必要。走る量を増やすとかそういうことではなく、選手の意識改革や、強くなるためになるべきことを見つめ直さなければならない」

◆浅石祐史(市4)
「(今回の箱根の総評)結果がすべて。この1年間、自分を中心に甘えがあった。(選手のサポートとして)4区中谷の給水時には、ペースも落ちていたので少しでも中谷がペースアップ出来るように渡した。(4年間を振り返って)後悔と悔しさがすごく残る4年間だった。今、同期である全員と一緒にやれたことが、主将としての自分を作ってくれた。苦労もあったが、同期のサポートのおかげでなんとかやりきることができた。仲間たちには感謝している。(同期には)本当に、一緒に生活してきた仲だったので、この1年ダメな主将を支えてくれてありがとうという気持ち。(後輩にむけて)何か1つでも変わらないといけないと思う。この4年間あっという間。駒大陸上部に入ったからには、やはり陸上を第一に考えて陸上競技に取り組んでほしい。(駒大陸上部でよかったことは)同期が個性豊かで、めちゃめちゃ楽しかった。走れるメンバーも多く、自分も意識を高く持ってできた。(今後は)自分も、陸上競技を続けていく。この4年間悔しさと後悔が多かったが、それを生かして、結果を求めてやっていきたい」

◆中村佳樹(G4)
「(今年の箱根を振り返って)ここ数年ずっと3位以上というチームだったにも関わらず、今回の9位という結果は、やはり中心となるのは自分たち4年生なので、4年がしっかり走れなかったのが敗因かなと感じた。自分自身も出場できず、チームに勢いをつけることが出来なかったので迷惑を掛けたなと思う。(4年間の大学陸上生活で良かったことは)1・2年目はけがが多かったが、3・4年目である程度しっかり走ることができるようになった。去年は、結果としては悪かったが箱根駅伝にも出場させてもらい、今後の人生に生きる経験となった。(辛かったことは)練習はもちろん辛かったが、1番辛かったのは去年の箱根駅伝区間12位だったこと。また今年は走れず、去年悪かった分チームにプラスになることをするということも出来ず、悔しい気持ちが大きい。(4年生に伝えたいことは)広瀬と自分、マネージャーの2人を除いて他のメンバーは実業団でやっていくので、ニューイヤー駅伝や、中谷・西山・大塚は日本代表も狙っていけると思う。自分は競技を引退するが、みんなには頑張ってほしい。(監督・コーチに伝えたいことは)今もそこまで強くなったわけではないが、入学当時は本当に弱かった自分を、ここまで強くしてもらい、箱根駅伝にも出させていただいて、すごく感謝している。(後輩たちへ)今回の箱根は9位というシード権を争ってハラハラするような悪い展開となってしまったが、来年以降はまた強い駒大を取り戻してほしい。みんな弱いわけではなく今後もっともっと強くなれる可能性があると思うのでしっかり頑張ってほしい。(ラストランは)駒大のユニホームを着て出る最後は愛媛マラソン。しっかり練習して優勝したい」

◆金尾圭祐(商4)
「(4年間の競技生活を振り返って)自分の思い描いていた4年間と違って不本意な4年間になってしまったが、強い同期に出会えて自分の弱さを再確認できた。この4年間は、自分の人生にとって良い財産になったと思う。(印象に残っているレースは)1年から3年まではほとんどうまく走れなかったが、4年生になった5月の記録会で、高校時代の自己ベストに迫るくらいの記録で走れたレースがある。そのレースは4年間の中で特に印象に残っている。また、今年度の出雲駅伝は出場こそはできなかったが、4年間で唯一エントリーされた駅伝であり印象深い。(卒業後の目標は)大学4年間は不本意な結果で、高校時代に勝っていた選手にもどんどん抜かされてしまい、プライドが許せない部分が多くあった。実業団に入ってからは、見返したいという気持ちが強い。大きな目標はニューイヤー駅伝に出ることだが、出場するためには予選会を勝ち抜かないといけない。予選会でしっかり走るためには、トラックの記録が必要になってくるので、まずは駅伝シーズンまでにトラックで高校時代の自己ベストを更新することを目標にして、それを自信に駅伝シーズンを迎えたい。(後輩に向けて)4年目にして自分ができたことは少ないが、今回の箱根で9位に終わってしまい、誰もが悔しい思いをしていると思う。この思いを忘れずに来年の箱根は納得がいくように、特に今の3年生は最後の駅伝になるので、自分の納得いくように終わってほしい」

◆吉澤雄喜(歴4)
「(箱根を振り返って)最後の箱根だったので、自分が走れないぶんサポートをしてきた。往路優勝を狙っていたので悔しくて心残り。総合でも9位ということで駒大がシード権争いをしているというのは情けない気持ちもある。(4年間で成長したことは)高校よりも人との関わりが大切になって、大人になったかなと思う。(陸上部で学んだことで社会人になって生きることは)人間関係だと思う。人間関係がうまくいかなければ仕事とかもうまくいかないと思う。(後輩や同期に向けて)後輩たちには今回このような結果になってしまったので、来年こそはしっかりと頑張ってもらって自分たちが果たせなかった優勝を目指して頑張ってほしい。同期には4年間お世話になった。サポートをしていく中で選手のみんなには最後に優勝で終わってほしかったが叶わなかった。それでもこのチームでやってきて、駒大でよかったと思っている」

◆吉田理人(仏4)
「(4年間を振り返って)自分は3年目まで選手、最後の1年はマネージャーとしてやってきて、チームに貢献できたかは分からないが、少しは役に立つことができたと思うので良かった。(4年生に伝えたいことは)みんなにありがとうと言いたい。(マネージャーへの転向のきっかけは)監督から勧められた。初めは未練があったが、今はマネージャーへの転向を勧めてもらったことに感謝している。(後輩にはどんな駒大にしていってほしいか)1番は箱根駅伝優勝。今年のリベンジを果たしてほしい」


談笑する金尾と大塚

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