~卓球部での4年間を振り返る~

[卓球部]引退コメント特集
秋のリーグ戦で全勝し、最速での1部復帰を成し遂げた駒大。選手、監督ともに「個性あふれる学年」と評する4年生が秋のリーグ戦を持って大学での卓球人生にひと区切りをつけた。


最上級生として、このメンバーでチームを引っ張ってきた=所沢市民体育館で(田上佳雅撮影)


全日学・個人の部関東予選にてプレーする藤田=葛飾区水元総合スポーツセンターで


選手へのアドバイス役としてもチームを支えた水野


チームを勢いづかせる力を持つ三上=所沢市民体育館


選手後方、試合中の写真を撮影するなどしてきた渡辺マネージャー

れぞれの思いで臨んだ4年間の大会。一人一人に大学での4年間について思うこと、を語ってもらった。
なお、一部の選手は10月28日と29日に所沢市民体育館で開催される全日学・個人の部に出場をする。

◆松田尚樹主将
「(引退する同期への思いは)リーグ戦の前に練習相手とか、裏方にまわってもらったりして自分を押し殺してサポートをやってくれて、チームのことを第一に考えてくれて、感謝の気持ちしかない。(同期のマネージャーに対して思うことは)辞めていく人も多い中で、勧誘された時から最後まで残ってくれた2人に対しては、プライベートでも仲の良い関係でもあった。これから感謝の思いを形にできたらなと思う」

◆渡部大輝(法4)
「(リーグ戦を全勝という結果で終えたが)新体制になって今年の春リーグで2部降格という結果を受けてからの取り組みはすごいものだった。松田とか島村もいろいろな工夫をしてくれて、がんばってくれた。合宿などでチームの雰囲気が良くて、向上心をもってやっていたので、2部優勝はそれなりの結果だと思う。リーグ戦に出た選手にはお疲れ様と言いたい。最後のリーグ戦で後輩に1部という舞台を残したことで、苦い思いで卒業しないで済んで良かった。1部を残すことができて良かった。全日学は個人戦なので、自分次第の戦いになってくる。駒澤大学としては最後の試合になる(全日学の会場が)今回は近いことから、後輩も見に来てくれると思うので、少しでも後輩に良い姿を見せて卒業できるようにプレーしたい。(4年間で最も印象に残っている試合は)自分が3年生の時に村上さん(16年卒)と全日学のダブルスの関東予選を通過することができたこと。自分から志願していたダブルスだったので、(予選で)結果を残せて2人で全日学でプレーできたことが印象に残っている。(来年春から1部だが、必要になってくるものは)来年からうちに高校時代にインハイで結果を出したすごい強い選手が入ってくる。監督も春のリーグ戦で起用を考えていると思う。試合に出ていたメンバーは彼らに負けないように、という気持ちを持って取り組んでほしい。技術的な面では、リーグ戦は台上のレシーブが課題になってくると思うのでレシーブの強化や、もっとプレーに泥臭さを求めていったり、粘り強さがあれば1部でも戦えるのではないか。(リーグ戦で引退した同期に対しては)ほんとに4年間共にやってきた同期なので、お互いに切磋琢磨してこられた。自分たちの代は個性が強くて、周りからは仲良くないとか言われていたが、最後のリーグ戦では一丸となって、楽しめたので良かったなと思う。なんだかんだで仲も悪くなくて、個性が強い方がより良いチームになっていったのではないかと思う。これから卓球を続けるか分からない人もいるけど、みんな卓球が好きなのでこれからも駒澤でやってきたことを生かしていってほしいと思う。(今後の進路は)地方銀行に就職が決まっている。選手としては本格的にやるというよりかは、トレーナーとかの分野に入るので、試合に出ても今のようにがっつりやって試合に臨むというのはすごく減ると思う。(今後が期待される後輩は)高校からの付き合いがある水谷と、同じ愛知県出身の二木と、元々同じクラブチームだった橋本。この3人には期待している。水谷はこれからチームのことや、自身の就職のことを考えていく必要があり大変な時期になると思うが、ちゃんと自分というものを持っているので、その自分らしさで高めていってより良い方向にチームを作ってほしい」

◆島村直道(経4)
「(4年間を通じては)振り返ると、1年生の春から自分は試合に出させてもらっていた。その中で、自分はチームに貢献することが少なかった。4年間通じて、チームの勝ちに勝利で貢献できたのは1度しかない。そういう意味では、申し訳ない気持ちもある。でも、4年間で同期や先輩後輩の繋がりがいいものだったので、駒澤大学のこの部活に入ってよかったと思う。(印象に残っている試合は)2年生の春リーグの早大戦。自分が1番手で出て、リーグ戦で始めて勝てた。そのまま4-0で勝てたのが印象に残っている。(成長したところは)周りを見るという部分で成長できた。1,2年生の時は、自分中心で考えることが多かったが、3,4年と、上級生になるにつれ、チームのことを第1に考えられるようになった。(後輩へ)来季からは1部になる。1部には世界レベルの選手もいるので、厳しい戦いになるのは目に見えている。それを想定して、勝てる試合でどれだけチャンスをものにできるか、というのを常に意識して、チームをあげて頑張って欲しい」

◆藤田匡敏(経4)
「(4年間を振り返って)自分の同期は、強い。松田や三上をはじめ、高校の時から強い人が多い中で、その中で、自分はそんなに強くなかった。必死に4年間頑張って、最後に2部で優勝して、後輩に1部の舞台を残すことができた上に、全勝優勝できたので、本当に良かったと思う。(印象に残った出来事は)2つある。1つは昨日の大正大戦で二木が勝ってくれたこと。感動したし、あれで優勝が決まった。もう1つは2年の春のリーグ戦で早大に勝ったこと。相手に強い選手がいた中で、駒大のチーム力で勝った。勢いと、応援の力もあった。そういうもので勝てた試合なので印象に残っている。(成長したと思うところは)卓球の技術的なこともそうだが、大学は4年間あるので身近な同期だけでなく上下幅広い学年や、OBやOG、目上の方と話す機会が沢山あった。色々勉強になったし、人間性などの考え方も聞けたので、それが成長に繋ったと思う。(一番仲良くなれたのは)自分は同期より上や下と一緒にいることが多い。先輩では、斉木さん、小島さんや、坂本さん、村上さん。今なら、後輩の渋谷、二木。松浦は同じ高校だったのでその時から仲が良い。(後輩へ)来年から1部で苦しい戦いも多いと思う。来年は1年生も入ってくるし、駒大の良さであるチーム力をうりに、精一杯頑張って欲しい。それだけでなく、たくさんコミュニケーションをとって、幹部だけでなく、チーム全体でより良いチームを作っていって欲しい」

◆三上泰輝(仏4)
「(この4年間を振り返って)本当にいろいろな思いがあるというか…。リーグ戦の前に自分のことを取り上げてもらったので、それがモチベーションにつながった。最後はあっけなく負けてしまったが、自分が試合に出させてもらったことで様々な経験をさせてもらった。感謝している。(後輩に向けて)こうして振り返ると、1戦1戦がとても大事なものだと思う。どんな試合でもベストを求めてやっていってほしい。(今後の進路は)地元の青森に戻って銀行に就職する。そこで卓球を続けていきたい」

◆松山昴樹(地4)
「(4年間を振り返っては)自分は1~2年でベンチに入っていたが3年生で落ちてしまった。今はベンチ外。4年間同じモチベーションで続けるのは難しくて折れて気持ちが下がってしまう。今思えばもっと頑張っておけばよかったと、振り返ってすごく思う。(印象に残っていることは)2年生の時。全日学にも出て、リーグ戦にも出て、国体も3位に入った。その頃が一番頑張っていた。そこで色々経験して、結果が出てしまったので、自分の中で満足感が生まれてしまった。(成長したことは)周りを見られるようになった。細かいところまで目が行く。1年生の時は仕事が色々あって、視野が狭かったが、4年生は周りを見なければならないので、視野が広くなった。(後輩へ)最後に1部に上がれた。去年も上がれたが、すぐに落ちてしまった。来期は1部に残って戦って欲しい」

◆佐伯尚哉(仏4)
「(4年間を振り返っては)最初は頑張っていたが、大学での練習の環境に適応できずに、途中で折れてしまった。辞めたい、と何回も思ったが、皆、特に、同期の水野と渡辺がご飯に誘ってくれたり、アドバイスをくれたりして、支えになってくれたので続けてこられた。それが嬉しい。(一番印象に残っていることは)1年生の新人戦が、大学で出場した大会では一番勝ち残れた。5回戦くらいまでいったので、印象に残っている。(成長したことは)相手の気持ちを考えるようになった。気遣いもできるようになった。色々な人と付き合うことで、その力を身につけていった。(後輩へ)来年は1部なので、残留、そして上位にいけるように頑張って欲しい」

◆水野基成(商4)
「(この4年間を振り返って)早かった。あっという間。(学生コーチのような役割をしていた印象があるが)自分のような人がいることで客観的にアドバイスを言えるので。まぁ、自分はヘルニアをもっていたのでプレーをできない時期もあった。(ヘルニアは)中学2年で発症して、大学2年で再発した。卓球が全くできない期間もあった。卓球をやるのが怖い期間もあった。(主務などを務めてもいたが)試合の申し込み、大会費の支払いなど裏方の仕事をいろいろやってきた。(これからの進路は地元の愛知のJAに就職する。あえて卓球部がないところに就職する。理由は、新たに卓球部を立ち上げるため。もともと人に教えることがとても好きなので。(後輩たちに向けて)4年生が抜ける分、人数が少なくなる。皆が皆を思って、仲良くやってほしい」

◆谷口碧マネージャー(市4)
「(4年間を振り返っては)最初の頃は、部に馴染むのに毎日必死だった。先輩のマネージャーが少なかったので、どうすればいいんだろう、という感じで練習場に行ってもあたふたしていることが多かった。上がいないと自分たちは何もできなかっただろうなと今は思う。(一番印象に残っているのは)出来事というより、毎日の練習場で過ごした日々の積み重ねが印象深い。試合よりも、練習場の方が選手と接している時間が長いので、印象に残っている。(伸びたと思う選手は)3年生の水谷良紀。1年からずっと団体で起用されてきて、シングルスとダブルスで2点起用されてきた。彼なりにプレッシャーを感じていたと思う。ずっとリーグ戦を引っ張ってきた後輩で、クールだが、胸に秘めている思いは彼なりにあると思う。それがあることで、今日もラストで勝てたのが、彼の凄さだと思う。(成長した点は)選手への接し方。1年生の時は馴染めていないので、マネージャーとしてどう接すればいいのか分からなかった。3年生になってからは、部にずっといたからこそ、選手にとって、マネージャーとして普段からどう接すれば、練習や、コミュニケーションの時に適切かをを自分で分かるようになった。その接し方は、自分なりの成長だと思う。(後輩へ)今回のリーグ戦でも4-3で勝った試合が2試合あって、苦しい場面を乗り越えられるチームになった。是非その粘り強さを、春リーグで出して、上を狙っていって欲しい」

◆渡辺悠懿マネージャー(仏4)
「(4年間で印象に残っていることは)今回のリーグ戦が一番強く印象に残っている。最初の1日目の2試合は4-0で勝てた。次の日体大戦が大一番で、自分としても、4年間やってきて思い入れがあったので、サポートを、4年間の集大成として力を入れていたし、新しく入ってきたマネージャーに仕事を教えながら、自分の仕事もしなければならなかった。応援をしながらサポートをするのは難しかったので、4年生のマネージャーとしての責任と、部員としての責任の2つがあったので、このリーグ戦は自分にとって大きな思い出になった。(4年間を通して)1年生の時は、右も左も分からない状態だった。自分の持っていたマネージャー像と大きく違った部分があった。裏方の仕事なので、どこにやりがいを見いだして、どのようにすればいいのかもわからなかった。監督から言われた『自分で考えて動いて欲しい』というのが目標だった。自分としては、力も出せていない、虚無感に溢れた年だった。2年になって、監督の言葉の意味が少し分かってきた。指示を待っていたら行動が遅くなるので、選手のサポートができなくなり、選手の本業に集中させられなくなる。マネージャーの仕事も掴んできて、少しずつできるようになってきた。3,4年では後輩も入ってきて、上級生として、自分のことだけじゃなくて、後輩や選手のことを考えて行動して、マネージャーのシステムを確立できたと思う。(成長したところは)高校までは自分も選手の一員だったので、始めての裏方だった。その中で、自分が一歩引く、ということが身についた。相手のことを考えて、ベンチの様子を見たり、困っていそうだったら指示を出したりできるようになった。察する能力が身についた。(4年間で成長したと思う選手は)同期なら松田。1年生のときから活躍はしているし、成績も残している。強い選手は自分のやりやすいように練習をしがちだが、キャプテンになってからの松田は、自分が見られていると意識して行動して、部のことを考えている。一歩引くというのは難しいことだと分かっているので、1年間で良いチームを作ってくれたということで、伸びていると思う。後輩なら上野で、向上心を持って入ってきた。うまくいかなかった時期もあったが、1年の終わり頃から、再び向上心が見えて、ラケットを持って練習場を走るようになった。卓球に対する暑い思いがあるように見えて、それが今回結果として出たと思う。(後輩へ)自分はマネージャーだから、マネージャーに向けて話す。マネージャーは裏方だが、部の一員であることを忘れてはいけない。引き過ぎず、出過ぎず。選手を立てながらも、部に貢献しなければならない。加藤は、気遣いや仕事の速さといった、自分が1年生の時に持っていなかったものを持っているので、期待している。笠原はまだ1年生なので、これから成長していく。選手とコミュニケーションをとりながら、少しずつつかんで欲しい。自分で考えて動いて欲しいし、先輩になった時に見本になれるようになって欲しい」

※掲載が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。


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