駆け抜けた箱根路〜もう一度勝利を目指して~ Vol.2

1月3日、箱根駅伝後に玉川キャンパスにて慰労会が行われた。
復路を走った選手のコメントを全文掲載いたします。


初の箱根駅伝で悔しさをにじませた物江(奥田葉月撮影)


苦しい状況の中、懸命に前を追った伊勢(石曾根和花撮影)


陸上生活を終える広瀬は記憶に残る走りを見せた(奥田葉月撮影)


片西はシード権争いの中、強さを発揮(石曾根和花撮影)


意地の走りで一桁順位を守った堀合


◆6区・物江雄利(地2)
「(初の箱根駅伝は)試走も十分に出来ず、不安は少しあった。やはり、そういう部分でスタート前から負けていたと思う。(区間はいつから)11月のレースでいい走りができて、監督から行ってみるかといわれた。急遽決まった。(プレッシャーは)駒澤は優勝を目標とするチーム。やはりプレッシャーはあったし、その中で走るということも分かっていた。楽しもうというくらいの気持ちでいった。(レース前に監督からは)後ろから神大と中学大の力のある選手がくるので、その選手たちに追いつかれてからが力の見せ所だと言われていた。ついて行って、下りのコツが掴めることもあるといわれた。(レース後は)最低限の走りをすることができず、監督から俺もお前も甘さがあったと言われた。甘さの部分でいえば、12月の終わりにインフルエンザにかかってしまった。体調管理をしっかりしていたつもりだったが、そういう部分で甘さがあった。(レース展開は)できるだけ我慢して我慢して、神大について行くつもりだったが、宮ノ下辺りで離されてしまい、そこから気持ちがきれてしまった。悔しい。(今後に向けて)この経験を生かさなくてはいけない。この経験をしたからこそ、這い上がるべきだと思う。しっかりとチームの主力になっていきたい」

◆7区・伊勢翔吾(経2)
「(レースは)もっと前にいき、次の走者の人たちが見えるような位置でタスキを渡したかった。結果としては離されてしまって、悔いの残るレースだった。(監督・コーチからは)前半は抑えて、10㌔過ぎに上げていって前を詰めろという指示が出ていた。(箱根駅伝初出場だったが)今年強い4年生がいるの中で、上位の順位を狙っていかなければならないという思いがあった。初出場ではあったが、強い気持ちで臨むことができた。(プレッシャーは)9位という順位でタスキを受け取ったのでプレッシャーというよりも、がむしゃらに前を追うという気持ちのが方が強かった。(4年生で尊敬する人・学んだこと)尊敬する人は中谷さん・大塚さん・西山さん。この3人は特に1年生の頃からずっと活躍していて力のある先輩。レースだけではなく、練習を見ていても引っ張っていってくれたので目標といている。(来年はどのようなチームにしていきたいか)2年生5人が箱根駅伝を走らせていただけたので、その経験を今後につなげたい。大八木監督から2年生によく言われることだが、その今回走らせていただいた2年生を中心に強い駒澤を立て直していかないといけないという風に言われているので、そういう風にがんばっていきたい」

◆8区・広瀬匠(法4)
「(箱根駅伝での走りは)チームに貢献することに走る意義を見出していた。復路は2年生が4人だったので、4年の自分がしっかり走って負担を減らしたかった。後輩をはじめ、今後世界陸上やオリンピックに出る可能性のある同期にも、いい結果で箱根を終えてもらうための力になりたかったが逆に足を引っ張ってしまった。(レースの展開は)後ろとの差がほとんど離れていなかったのですぐに追いつかれた。自分は登りを得意としていて、終盤に登りがあってそこで他の大学は足が止まると思っていた。レース展開を考えた結果だと思う。その点に関しては、一度抜かれても冷静だった。(大学で競技を引退するが)人生最後の本気レースだった。2、3年間はけがをしていて、いろいろな人に支えられてきた陸上生活だった。悔しかった思いやそういった人への感謝を込めて、気持ちの乗った走りがしたかったがあの形になってしまった。ほんとうはこのように終わりたくはなかったが、悔いが残ってしまった。(陸上は消防士になった後も生きてくるか)高校時代を含めたら丸5年くらいはけがをしていた。走ることよりも走れないことが苦しかった。そういう時に忍耐力が鍛えられた。駒大に入ってからは感性が磨かれたと思う。そういったことは消防士として命を救うことや、地域と深く結びつくことで役に立つと思う。(後輩に伝えたいことは)個人としては箱根に3年間全く絡めなかったが、最後の1年間しっかりと競技に向き合っていけば監督や周りもしっかりと評価してくれて、あがっていけることを見せれたと思う。自分のような選手でも箱根の舞台に立てて、活躍はできなかったが先輩たちには活躍した人もたくさんいる。けがなどの理由で諦めず、チームの底上げに加えて満足した陸上生活を送ってほしい。そういった指標を少しは示せたかなと思う。今年はこのような結果で、4年生の責任ではあるが近年このような結果はない。1〜3年生も悔しさと危機感を持って、0からと言わずマイナスからの意識を持って、チームを立て直して、いい順位をあげてほしい。3年生にとっては明日から集大成の1年が始まる。これまでの年よりもラストの1年はあっという間に過ぎる。1日1日を大事に過ごして立派な4年生になってチームを作っていってほしい」

◆9区・片西景(地2)
「(今日は)ここまで練習をしっかりやってきて、1年間箱根に合わせて準備してきたので調整はできていた。(レース展開は)6〜7km辺りで東海大に追いつかれてから並走を続け、20km辺りで日体大を抜いて、東海大も置いて最後は1人で走った。(序盤で東海大に追いつかれたときの心境は)監督や藤田コーチからも、最初から東海大が追いついてくるとは言われていたので、追いつかれてから冷静に走っていこうと考えていた。そこで慌てなかったことが、良かったポイントだと思う。(並走していた東海大・川端は格上だったが)藤田コーチから「スタミナはお前の方があるし、後半勝負できる」と言われていたので、自信を持って行った。(区間上位の走りをするという目標を達成したが)結果を見ると、区間3位まで8秒差だったので、少し詰めが甘い部分があったと感じている。(来年度の駅伝では)今回は区間4位だったので、次回以降はどの区間を走っても区間3位以内を目指したい。(全日本と箱根の違いは)全日本で駅伝を経験したので、緊張はしなかったが、沿道の応援の数が比べものにならないくらい多いと感じた。(復路最長の9区を走ったが)距離が長い分、最初にしっかり落ち着いて入って、後半しっかり勝負できるように意識していた。(今後のチームは)4年生が抜けてしまい、今回自分たち2年生から5人が箱根を走ったので、これから自分たちがチームを引っ張っていかないといけないという自覚が今まで以上にある。(今後は)ハーフでもトラックでもしっかり結果を残して、自信を持って駅伝に臨みたい。まずは、2月の丸亀ハーフに出場する。そこで、しっかりハーフで良いタイムを出したい。(4年生へ)今の4年生は高校のときから憧れていて、それで駒大に入ったという部分もある。4年生が卒業した穴を自分たちで埋めないといけないと思う。浅石さんを中心に駒澤を引っ張ってくださったので、本当に感謝している」

◆10区・堀合大輔(国2)
「(箱根駅伝初出場となったが)自分が思っている以上に沿道に人がいてびっくりした。(自身の調子は)調整練習も自分の中でしっかりいい手ごたえを持ってできたので、不安無く本番を迎えることができた。(シードを争う順位でのタスキリレーだったが)事前に出場権を争う位置にいるという情報は入っていたので、大丈夫かという不安はあった。しかし走らないわけにはいかないので、しっかり自分の走りが出来れば大丈夫だという思いで自信を持って走った。(最終区のプレッシャーは)沿道の人の声援が自分の中ですごく力になり、それが今日の走りに繋がったかなと思う。(復路に2年生が多く起用されたが)登録メンバーを見ても2年生が4学年の中で1番多く登録されていたので、2年生が中心となって頑張っていかなければいけないという話は事前にしていた。それを今日全員が走りで出せればと話していた。(監督・コーチからは)前半は焦らずに入って、後半勝負という形で行けという指示を受けていた。(箱根の結果をふまえて今年の課題は)上半身の筋力面でまだまだ足りないところがあるので、もう一度自分の体を一からしっかり見直して補強であったり、体幹トレーニングであったり、そういった地道なことを泥臭くやっていかなくてはならないと感じた。(来年の箱根では)今回個人としては区間6位だったが納得のいく区間順位ではなく、タイム的にも遅かった。来年は区間賞、悪くても区間3位以内という目標を立てて、自分の納得できるタイムを出せるように走りたい」


片西はシード権争いの中、強さを発揮(石曾根和花撮影)

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